ホームドクター

April 22, 2012

再度ホームドクター訪問

前回の採血から2日後の10月26日に、通勤途中にちょっと迂回する形で、これまた運河沿いの病院まで、エコーを撮ってもらいにいきました。この病院には、定期的というか忘れた頃に思い出したように行く子宮筋腫の検診でお世話になっています。私は患者としてすでに登録されているので、エコー技師のお兄ちゃん先生がコンピューターのキーボードを叩くと、ホームドクターから依頼された検査内容が出てきた模様。未だにオールドファッションな「紙挟み」状のカルテも併用されているとはいえ、いろんなところが IT 化されていることにびっくり。

私のホームドクターは、この病院と提携(?)している外部の組織ですが、病院内では、それぞれの権限の範囲内で、医療関係者が患者の病歴などを即座にコンピューターで見られるようになっているのです。ファイルごとカルテ本体を入手する時間と手続き、患者によっては相当分厚いカルテの中の欲しい情報を探す手間を考えたら、ものすごい合理化ですよね。「医者が書いたような」というのが、オランダで悪筆や難解な文字を書く人を形容する言い回しになっているぐらいですから、解読する時間も節約できるかも(笑)。


このお兄ちゃん技師が、ざざっとコンピューターの画面を読んで、「甲状腺のところにしこりがあるようですね。見てみましょう」と言いました。このときに初めて、 Schildklier(甲状腺)という単語が使われました。甲状腺って。。。パポピと一緒やん!と思い、いろいろ疑問がわきましたが、このエコー技師のお兄ちゃんはエコーで体の中身を調べるのが仕事で、各疾病に関する細かい質問をしても分からないと言われるのがオチ。おとなしく診察台に寝転んで、のどの辺りのエコー撮影をしてもらい、またまた徒歩で出勤しました。


前回の訪問からちょうど1週間経った11月2日の水曜日、血液検査とエコーの結果を聞きに、ホームドクターを再び訪問しました。

ホームドクター氏は、いつも通りに待合室まで私を呼びにきて、にこやかにハローと握手。一緒に6歩ぐらいで着く診察室まで歩いて、机を挟んで向かい合わせに座りました。


「さて、血液検査とかの結果が来てるはずだね。。。」と、私からは見えない位置の画面を読みながら、甲状腺に小さな腫瘍が出来ていることが、エコーで確認できたと告げました。こんなに小さいのによく分かったね、と。

そして「ホームドクターズガイド」とかいうアンチョコかどうか分かりませんが、辞典のようなものを少し調べてから、「えっと、そのグリグリがなんであるか、わからないことにはどうしようもないですからね」と言って、その辺をバタバタひっくり返して探し物をしはじめました。

何をするわけでも無いので、バタバタしてる先生をじっと見ていたら、「うーん、最近、この手の手続きをしてないから、うーん、どこに連絡すればいいのかとかが、すぐにわからない。えーと、そのへんをちゃんと調べてから、あとで電話で連絡しても良いかな?」とのこと。え?

「良いかな?も何も、どうするか決めるのは先生ではないの?????」と思いながら、「
この人、ホンマに真面目でかわいーわぁ」などと、そこまで事態を深刻に受け止めていませんでした。エラソウぶらない真面目な人が、分からないことにぶつかってオドオドしたら、逆に患者が不安になってしまうではないの〜ぐらいにしか考えませんでしたが、この時の検査結果では、すでに甲状腺乳頭癌の疑いが浮かんでいた模様。なんて能天気なんでしょう私。。。というか、その時は私の検査結果が先生をオドオドさせていたとは、まったく考えてもみませんでした。


午後一番ぐらいで
私の携帯に、「ちゃんと調べたよ〜」というホームドクターからの電話がありました。採血などした運河沿いにある病院の、内科のアシスタントに電話をかけて、予約を入れるようにとのこと。020から始まるアムステルダムの市外局番がついた電話番号をもらいました。

病歴の保存のため、どういう治療がなされたかの報告はホームドクターのもとに送られるようになっていますが、治療に関しては、この時点で患者はホームドクターから専門医にバトンタッチされます。私の場合は、ホームドクターが診断かつ判断して、病院の
内科( Interne geneeskunde 
)に送られたわけです。こうなったら、もうホームドクターに連絡をとることはありません。治療だけでなく、心配なことがあったら直接かかりつけの病院の各科に、電話で問い合わせたり、診察の予約を入れることが出来るのです。


ホームドクターにもらった番号に電話をかけたら、11月16日に内科で予約が取れました。その日まで、普通に日常生活を送りながら、日本語とオランダ語で甲状腺腫瘍について、インターネットで情報を収集しておりました。今更ながら、インターネットは怖いぐらい便利ですね。自宅にいながら情報収集が出来るのは素晴らしいのですが、知らなければ知らないで済むような病気の存在まで知ってしまうのは、むやみに不安になる原因かも
(特に夜中!)。それは危ない、アブナイ!

なので、病状を調べるためのインターネットの利用法は、「最悪の場合を想定するため」ではなく、「医者の言うことがよく理解できるように」情報収集することに気持ちを集中させるのが大事だなあと思いました。だって、不安になっても現状が改善するわけでもないどころか、病は気から。具合が悪くなっても困りますからね〜。


にほんブログ村 海外生活ブログ オランダ情報へ にほんブログ村 病気ブログ がん・腫瘍へ

woneninams at 00:21|PermalinkComments(0)TrackBack(0)このエントリーをはてなブックマークに追加 mixiチェック Clip to Evernote

April 16, 2012

ホームドクター訪問

2011年10月24日、なかなかとれない左肩の痛みのために、ホームドクターのアポを取っていました。4月に遭った原チャリでの交通事故は、軽いものだったにも関わらず、左腕が体の真横から後ろにいかず、そのうち治るだろうと楽観して、カイロプラクティックにのみ通っていたのです。それでも左肩の痛みもなくならないので、どーしましょー?という感じでした。


< ホームドクターって? >
オランダに来た日本人が、まずぶち当たる壁の一つにホームドクター制があるでしょう。オランダ語では huisarts (ハウスアルツ)と言い、 huis と arts がそれぞれ、英語の「ホーム」「ドクター」にあたります。 EHBO (エーハーベーオー)と呼ばれる救急以外に、具合が悪いからとかいう理由で町中の病院に直接行って、診てもらうということはできないようになっているのです。

具合が悪くなったり、心配なことがあったら、まずかかりつけの医院にアポを取ります。ピピポ姉など、「ホームドクターのアポを待ってるうちに治るから行かへん」と言うぐらい、まずちょっと具合が悪いからといって、その日のうちに見てもらえることはほとんどありません。これは人口が密集してるアムステルダムだからなのかもしれませんが、それで困らないのかというと。。。まずは
体を休める、いたわることで回復することも多いものです。すぐに病院に行って注射や点滴といった薬で一時的に症状を抑え、働き続けて取り返しのつかないことになるよりも良いのではないかと私は思います。それに、骨を折ったり、意識不明になったりという、まさしく緊急事態の場合は、救急車を呼んだり、前述の EHBO (病院の救急)に駆け込めばいいのですから。

ホームドクターは、体に異常がなくても、事前に登録しておきます。緊急時に往診が出来ることも重要ですから、自宅の近所となります。また、近くて評判の良い先生を見つけても、登録者が多過ぎるから新規は受け入れないという場合もあるので、具合が悪くなってから探すのでは遅過ぎるので要注意。


さてさて、私のホームドクターは、気が弱そうなという形容詞の方がぴったりなぐらいの、30代後半ぐらいの優しい男性です。診察室には、いかにもオランダのガキんちょがバケーションに来てます!という小学生ぐらいの息子と娘が、写真立ての中で笑っていたりします。

滅多に医者に行かない私なので、
数えるほどしか会っていないにも関わらず、最初の出会いがあまりに強烈だったため、いつも「いやあ、あの時は。。。」と話を切りだされるのでありました。。。そりゃあ、
彼が同僚と二人で、うちの近所にクリニックを開いてからすぐ、トラックに轢かれたから見に来てくださいと言われたんですから、さぞかしびっくりしたことでしょう。もちろん、その時は救急車で病院に運ばれ、右のかかとの縫合や、くるぶしに入ったヒビのためのギプスといった処置をされた後でしたが、お尻から太ももにかけて、太いタイヤの跡がくっきりプリントされてたりしましたし。でも、交通事故に遭ったことよりも、トラックに轢かれてその程度で済んだことの方が、よほどキョーレツだったのかも(笑)。


左肩の痛みについては、炎症を抑える注射を打って、その後はお決まりの「それでもう少し様子をみましょう」ということになりましたが、私の後ろにまわって首のグリグリを触診して、「あっ、ここに何かあるね」と言って、しばし思案顔。「とりあえず、血液検査とエコーを撮ってみましょう。そのグリグリがなんであるかわからないことには、どうしようもないですからね」とのこと。これは、ホームドクターが発する定番の回答のひとつ。なので、この時には別に一大事!という危機感はなし。


分業が進んで、ネットワークでそれぞれの専門を結んでいるオランダの医療機関は、ホームドクターがまず最初の窓口となり、その場で出来る簡単な治療(今回の場合は、左肩への注射)を行い、薬の処方箋を発行したり、検査依頼書や専門医への紹介状を書きます。

薬の処方箋が出れば、それを持って、これまた登録している近所の薬局に行って薬をもらいます。保険が効くものであれば、この場でも保険のパスの提示だけで、支払いは発生しません。

また、血液検査やエコー、レントゲンといった、特殊な機械や解析が必要なものも、指定の病院や専門の機関に、ホームドクターからの紹介で行くことになります。血液検査はたいてい、採血依頼書を持ってアポ無しで、指定の採血センターや病院の採血部に行くシステムになっています。待合室に人が結構いても、看護士さんがどんどん採血していくので、そこまで長く待たされることはありませんでした。検査結果は、依頼した医師のもとに送られ、患者は後日、医師から説明を聞くことになります。

その他の機関へは、「ホームドクターの紹介状をもらいました」と自分で電話をかけて、指定の病院や専門医で、新規のアポをとります。これも、順番を待ってる人が多ければ、何週間から何ヶ月も待たされることがざらにあるのです。。。


血液検査の結果なども待たねばならないので、翌週の水曜日にホームドクターとのアポを入れ、その足で、指定された市内にある病院まで採血に向かいました。いいお天気だったからというわけではなく、ルート的に公共の交通機関よりも歩くのが早いので、運河沿いにテクテク歩いて行きました。

病院では、すぐに採血してもらえましたが、エコーは待ち時間が1時間以上とのことなので、2日後の10月26日の水曜日に予約を入れ、採血した後にあてがわれた脱脂綿をヒジのうちっかわに貼り付けたまま、仕事に向かいました。


 
にほんブログ村 海外生活ブログ オランダ情報へ にほんブログ村 病気ブログ がん・腫瘍へ

woneninams at 19:45|PermalinkComments(0)TrackBack(0)このエントリーをはてなブックマークに追加 mixiチェック Clip to Evernote