April 04, 2012

はじめましてケイコです。

このブログは、オランダで甲状腺癌の手術や治療を受けた日本人女性である私(ケイコ)が、甲状腺癌治療やオランダの医療状況などに興味がある方、不安に思っている方々の参考にしていただくために、自分の体験を発表していくものであります。

癌宣告されてショックを受けなかったというわけではないですが、もともと心身ともに頑強に生まれついているので、起こってしまった出来事、なってしまった病気を悔やんでも仕方がないし、私のためにいろいろしてくれる医療関係者や周りの人々がありがたいなあと思いつつ、誰かの役に立てればと、このブログを始めることにしました。喉のグリグリに気付いてから約半年の間に、2回の外科手術とアイソトープ治療を受けました。「もしかしたら、これがフツーの人の生活テンポなのかも?」と疑いながら、以前よりも少し疲れやすいことを除けば、毎日楽しく暮らしています。


< これまでの半年の大まかな流れを追ってみましょう >

アムステルダムに住み始めて17年と半年の年月が流れた2011年10月のある昼下がり、食事中になんかひっかかるなあと思って触ったら、喉に小さなグリグリ(しこり)がありました。別件でホームドクターを訪れた際、「なんかここにグリグリがあるんですけど」と言ったら、触診でそれを確認したあと、アムステルダム市内の病院で診察を受けるように手配してくれました。(オランダでは、具合が悪くなったらまず自分のホームドクターに行きます。そこから先は、ホームドクターの判断で、投薬、検査されたり、専門医に紹介されます。)

血液検査、エコーの結果、11月末には乳頭癌という甲状腺癌の一種の「疑い」という診断がくだされました。グリグリができたのは、左右の鎖骨の間にある隙間のちょっと上、男性なら喉仏のちょっと下ぐらいの首のド真ん中。「よくこの大きさで気がついたね」と、何人かの医療関係者に言われたほどの小さい腫瘍でした。

症状が合致し、細胞検査でもその確率は高くなったけれども、取り出して調べてみないとシロクロ断定できないし、どっちみちグリグリは取り除きましょうということで、甲状腺癌の「疑い」のまま、12月9日に腫瘍摘出手術を受けました。

(普段は、診察や治療を受けるまでに待たされることで有名なオランダの病院です。ところが、外科医とのアポを内科医がアシスタントに早めさせたように、年末年始に3週間日本へ旅行する計画を立てていると外科医に言ったら、私の休暇前に手術を割り込ませてくれるではないですか。私の都合に合わせてくれてありがたいとは思いましたが、そこまで急がないといけない深刻な状態なのか!と疑心暗鬼になったりしたほどです。「外科医が私に一目惚れして、すんごい融通を利かせてくれたのかと思ったぐらいの超スピードでアポが取れたよ~!」と言うと、オランダ人が笑って噴き出すぐらいの異例な早さでした。)

予告どおりの日帰り手術で、麻酔や鎮痛剤などが完全に抜け切っていない状態で帰宅しました。そして、手術してから6日目に、喉もとに水平に約4cmの傷口、かつムチウチのような不自然な動きながら、休暇のために日本行きの飛行機に乗り込みました~。(日本では、術後よりも、部屋の中の寒さと時差ぼけの方が辛かった記憶が。。。)


初回の手術で切り取ったグリグリを調べたところ、甲状腺乳頭癌と確定。再発予防のために、休暇明けの2012年1月20日に2回目の手術(甲状腺全摘)を受けました。今回はざっくりと12cmほど横一文字の傷口なので、さすがに日帰りというわけにはいきませんでしたが、危険がなければさっさと家に帰されるオランダなので、2泊3日で退院。全摘手術後の検診の際に撮ったレントゲン写真でも、肺などへの転移は見られず、ひとまず安心。

そして、予告されていた一連の荒療治の〆というかなんと呼ぶべきか、全摘手術から5週間後の2月24日に、外科手術で取りきれない甲状腺組織を取り除くためのアイソトープ治療をアムステルダム郊外の病院で受け、現在に至るというのが、ブログ開始時点での状況です。


<そして、これから。。。>

この半年の間に日本にも休暇に行ったし、長年一緒に暮らしている相方と「ほな結婚しとこか」と結婚してしまったし、2度の手術と2度の入院をしたにもかかわらず、職場を病欠したのは1週間。。。癌でガ~ンとか言ってられないくらいにマイペースで人生を進めています。

そこまで落ち着いていられるのも、甲状腺癌はすごく研究が進んでおり、治療も確立しているらしく、10年後の生存率も非常に高い種類の癌だからかも知れないですね。ほとんどの場合、治療で解決できる癌だといえるでしょう。ただ、甲状腺を全部摘出するということは、その機能を失うことですから、これから私は一生、毎朝ホルモン剤を1錠服用することになります。

1日1錠の薬を飲めば良いだけというのは、闘病生活という言葉のイメージよりも随分軽い分、これから最期まで終わることのない、私の人生と同じ長さの日常生活であるのと同じです。体力に任せてこなしてきた、呆れかえられるぐらいの無茶な活動は自粛しようと思いますが(笑)、「これまでの自分 - 甲状腺組織 + ホルモン剤 = これからの私」に違和感なく慣れるまでの間、このブログでその経過をお伝えしていきます。

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woneninams at 18:31│Comments(8)TrackBack(0)
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この記事へのコメント

1. Posted by naomi   April 06, 2012 12:15
「これまでの自分 - 甲状腺組織 + ホルモン剤 = これからの私」という受け止め方ができる姉やんが好き。

姉やんの患者日記って違和感あるけど(笑)良く考えると患者なのか…。それにしても元気すぎる…。
2. Posted by ケイコ@アムス   April 06, 2012 21:41
おお、誰にも教えてないはずなのに、コメントが来てると思って、腰を抜かしたぞよ!というのは冗談だす。

これからまだ、いろいろ書いていくだけでなく、ブログの設定などもせねば~と思いながら、手探り状態。

もうちょっと書き溜めたら、おおっぴらに宣伝するつもりなのでよろしく。
3. Posted by キャオ   June 08, 2012 06:39
はじめまして、私のパートナーも2年前に食道癌になり、私はそのためにオランダに来ました。一緒に闘病生活を経験しました。
食道だったため、全摘出後、お陰さまで転移もなく、退院時には、完治と言われ今は以前よりもよく食べているような気がします。、その時に、なんというか、日本との違いに驚いて、すごくためになりました。
まだ読み始めたばかりですが、ゆっくり拝見させていただきます。こういうブログはとてもためになると思います。ありがとうございます。
4. Posted by ケイコ@アムス   June 08, 2012 17:53
キャオさん、はじめまして。

ということは、パートナーさんはオランダ人ということですか?それ以外の理由でオランダにいらしたのであれば、私にはナゾなので、好奇心がムクムク。

日本とオランダの違いに驚くというより、比較するほど日本の病院での経験がないので、初めてのことにびっくりといった感じでした。それでも、いろんなことを患者にはっきりと説明してくれるオランダ医療の方が、不透明な不安が少なくていいと思います。ガンガン質問しても、ちゃんと答えてくれますしね。

キャオさんも、オランダでオランダのいいところを満喫して、楽しんで生活してくださいね!

5. Posted by キャオ   June 10, 2012 05:41
お返事ありがとうございます。
パートナーは生粋のダッチです。年齢が29歳も離れているので、
それで、癌とわかった時になりふり構わずアムスに来たというわけです。

私も日本のガン治療は、よくわかってないのですが、
私達の時は、むしろ、説明をほぼされず、抗がん剤や放射線治療が始まって、回数を重ねるために出てくる症状なども、出て不調を伝えると
そうそう、そうなってくるんだよねー。じゃー点滴打っておこうかみたいな、すっごくザックリした感じで。

それでも毎日平日放射線、週に1回はそれと抗がん剤の点滴を通いでしかも、メトロが工事中でアムステル駅までは自転車で通うという病人にはハードではないかと思われることをしてましたが、そういう、日常が本人のモチベーションには良かったようで。
その後もコットンが新しい食道に忘れられて入ってたりとか、
本人が違和感を訴えてそれで、2回チェックしてもらって見つかってもその担当者は当然自分のしたことじゃないので謝るわけじゃないし、でもパートナーも人間なんだから間違いもあるよって感じで、なんかすごく勉強になりました。
私達の場合はあまりにも知らされなかった事が良かったのかなって。思ったんです。その後、日本の食道がんのサイトなどみてたら、患者さんもそのご家族まで凄く詳しくて。多分それでいうと、パートナーもレベル4ぐらいだったみたいです。私はですが、知らぬが仏で、お医者さん頼むって感じが良かったみたいです。今パートナーが元気だからこんなこと思えるのかもしれません。

色んなことが入り混じったこのアムスでの生活私も楽しもうと思います。ありがとうございます。
6. Posted by ケイコ@アムス   June 11, 2012 21:34
キャオさん

ブログにいろいろ書いている私が言うのもなんですが、どなたが読んでいるかわからないので、あまり個人が確定されるようなことは書かれない方がいいですよ~。

キャオさんのパートナーの方は、ほとんど説明もなしに治療をされたとのことですが、それは日本的というか、受け身の病院通いをされていたからではないでしょうか。少なくとも、私がこれまでにかかったオランダの医療機関では、「何か質問はありますか?」と何度もたずねられました。そういう機会はありませんでしたか?

自分から主張しないと、誰も耳をかしてはくれないのがオランダ社会です。自分でも調べ、分からないこと、疑問に思ったことは、どんどん聞いていくしかありませんよ。それに対しては、どんな些細なことでも、たとえ「自分にはわからない」という回答でも、私の疑問、質問にはみんなちゃんと答えてくれたというのが、私の印象です。
7. Posted by キャオ   June 13, 2012 05:30
ケイコさん
アドヴァイスありがとうございます。気をつけますー。
8. Posted by ケイコ@アムス   June 13, 2012 18:38
キャオさん

自分で切り拓いていくのを楽しめる方なら、オランダ生活は大丈夫ですよ~。どれだけイケるのか(何を?爆)、パートナーの方との毎日を楽しみながら、突き進んでくださいまし。

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