July 11, 2012

目覚めたら大部屋

前回の更新から、間が空いてしまいました。もう一つのブログ、アムステルダムだよりのほうで書いているように、毎日ドタバタやっているのでご心配なく。ホルモン剤の副作用に苦しむこともなく、あまり以前と変わらぬ生活をしております。変化があったとすれば、もうちょっと頑張ればできることを、意識的に止めることにした。。。ということでしょうか。なので、このブログもゆっくりと、書けるタイミングで、書きたいことをアップしていくことにしました。

そして、本日、このブログにお役立ちリンク第一号を貼り付けさせていただきました。神戸でがんばる社長さん、永峰麻紀さんがされてる「おみまい便」です。このおみまい便サイトにも、看病のプロでもある麻紀さんが書かれた、ためになる読み物がいろいろありますが、彼女のブログ「病気とともにある人生に Happy を!」も、ぜひお読みください。病気に勝つ、負けるはないと思います。生命体である限り、いつかは消える命です。もうアカン、だめだと思って、すべてを諦めてしまった状態が、負けたことになるのではないかなと思います。お医者さんや周りの人が、もうダメだとか、可哀相とか思っても、怪我や病気でベッドに縛り付けられても、自分が自分らしく生きようとしている間は、自分の人生を生きているのだと考えます。それよりも、死んでないだけの人が、この世の中になんと多いことか。。。だから私はアムステルダムから、ブログを発信し続けているのでありました。


さて、これまでにも、全身麻酔の経験があるので、それ自体はビビッておらず、逆に、麻酔が醒めかけときに変な夢を見たりするので、今度は何かな~とちょっと期待してたりして(笑)。今回は、別にこれといって変な夢を見ることもなく、英語そのまんまで Recovery (リカバリー)とも呼ばれる、Uitslaapkamer (覚醒室。Uitslapen は、十分に睡眠を取るの意)で目が覚めました。どんなところかというと、ベッドが大人サイズの新生児室というか、野戦病院というか、何部屋分もぶち抜いた大きな部屋にベッドが並んでいるところであります。病室から手術室まで運ばれたゴマ付きの自分のベッドの上で、なんとなく目が覚めていきます。麻酔や鎮痛剤のお陰で痛みも無く現実に引き戻されましたが、相変わらずド近眼のままには変わりはありません。壁にかかっているらしき時計も時間までは判読できないし、麻酔の名残りではなく、視線が定まらずに挙動不審な私。心配していた声の変調もなく、看護婦さんに「目が悪くて、あなたがどちらに向いているのかも分からないのよ~」と言ってびっくりされたりしながら、熱や脈拍、血圧などを測られ、病室に戻れるようになるまでを過ごすわけです。

隣の患者さんとも、一応カーテンで仕切られてはいますが、あっちこっちで計器がピーピー、ゴボゴボいってたり、他の患者さんが呻いていたりしています。それが観察できるようぐらいになったら麻酔も切れたということなので、他人が気になり始めたぐらいで、さっさと自分の病室に戻されます。だから、この部屋は出入りも激しく、ワサワサした感じがしましたよ。


自分の部屋(といっても数時間前に初めて通されたとこですけど)にベッドごと戻され、担当の看護婦さんに言われたのが、「絶食してずっと胃の中にモノが入ってないので、気分が悪くなることがあります。何か食べないといけませんが、何が良いですか?」。何がって、何があるのんと思って聞いたら、Boterham (薄切りパン)か Beschuit (オランダのラスク)から選べるらしい。そんなん要らんわ~って思っても、ここはオランダですので、お粥とか出てきません。なのでパンをお願いしたら、白いパンか全粒粉かと聞かれ、それからジャム、ハム、チーズのどれが良い?バターは要る?という、これまたオランダ人の典型的な朝食とランチみたいな献立の選択を迫られました。なので、紅茶と全粒粉の薄切りパン、透けるように薄く切った個別包装のチーズといういかにもオランダの病院食っていう感じのものを、ベッドのリクライニングを起こして、もそもそとちょっとずつ食べました。オランダで手術や入院する人にここでアドバイスです。自分の生年月日とともに、もともと選択肢は少ないとはいえ、パンかラスク、付け合せるものは何にするか、あらかじめ心の準備をしておいた方がいいと思います。なんせ麻酔がちょっと残ってるので、自分ではちゃんと喋っているつもりでも、頭と口がよくまわっていなかったりします(笑)。


「おお、ちゃんとごはんが食べられるやん!(パンやけど)」などと、パンをもそもそ飲み込みつつ自分の頭の中で突っ込みながら、心配している(はずの)オッサンに電話をかけました。自分用のベッドの横にキャビネットがあり、そこに患者用の固定電話があるのです。市内だけなのか、国内は大丈夫なのか分かりませんが、患者がお迎えの人を呼んだりできるように、無料で使うことができます。「手術終わったで~。まだ生きてるで~」というだけでなく、ピピポ姉のオフィスにも電話連絡を入れるように、オッサンにお願いしました。

日本とは時差だけでなく、うちの家族とオッサンには言葉の壁もあります。身振り手振りと愛嬌だけでは、電話での伝達は無理(笑)。なので、手術をすることを伝えていた妹のパポピと、何人か日本人に向けて、手術が済んだというメッセージをメールで入れてもらうよう、ピピポ姉に事前に お願いしていたのです。「手術をするのは医者なので、遠くにいても近くにいても何もできないのは一緒やん」と思う私は冷血な例外のようで、どうもみなさん心配されてたらしく、この手術終了のメッセージは、「やっぱり気になってたから、メールもらってほっとした」、「ありがたかった」とのことです。電子翻訳飛脚になってもらったピピポ姉に、またしても感謝。


熱もないことだし、自分で着替えたりお手洗いにも行けるので、予定通りその日のうちに家に帰ることになりました。ところが、帰り道に何かがあったら困るので、一人では帰らせてもらえません。オッサンが終業時間きっかりに来ることになっていたのですが、なんかでずれ込んだようで、18時半ぐらいになっても現れません。一人で帰ると言っても許されず、結局私のために残業させることになってしまった、着替え終わった看護婦さんと一緒に、ロビーまで歩いていったところで、やっとうちのオッサンが現れ、彼の運転する車で家に戻りました。お迎えが来ないと帰れないって、ちょっと託児所の子供の気分でした。


帰宅後は、麻酔で眠っていたせいもあり、昼夜がよくわからなくなっていた感じだけれど、早めに就寝することにしました。結構ケロッとしていたのですが、手術したてホヤホヤの病人ですから、一応(?)大事を取ってみました。一応って。。。



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woneninams at 21:35|PermalinkComments(0)TrackBack(0)
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